司法書士の業務は、「待つ時間」がとにかく多い仕事です。戸籍が揃うのを待つ。遺産分割協議書に印鑑がもらえるのを待つ。金融機関の回答を待つ。そのあいだ、依頼者からは「いま、どうなっていますか」という電話が入ります。
相続登記の申請義務化以降、一般の方からの相談が増えた事務所も多いはずです。ただ、増えたのは相談の件数であって、受任に至る件数とは限りません。電話に出られなかった1件、必要書類がわからず止まったままの1件が、そのまま流れていきます。
この記事では、司法書士事務所がLINE公式アカウントで相談受付と書類回収を仕組み化し、登記と面談に集中できる状態をつくる方法を紹介します。
司法書士事務所がつまずきやすいこと
- 法務局や外出中に電話が鳴り、折り返した頃には他事務所に依頼が決まっている
- 相談は無料でも、何を持ってくればいいのかがわからず、初回面談が二度手間になる
- 戸籍・住民票・固定資産評価証明書など、必要書類の説明を毎回口頭で繰り返している
- 依頼者から書類が届かないまま数週間止まり、こちらから催促の電話をかけている
- 「いまどの段階ですか」という進捗確認の連絡に、都度手が止まる
- 手続きが完了したあと、遺言・家族信託・成年後見などの次の相談につながらない
- 不動産会社・税理士・金融機関からの紹介はあるが、紹介後の初動が電話頼み
- 高齢の依頼者が多く、メールでのやり取りが成立しにくい
なぜ司法書士事務所にLINEが向いているのか
- 相談者は日中に電話しづらい会社員や、電話が苦手な層を多く含む。24時間受け付けられる窓口が効く
- 相続の相談は**「そのうち」で先延ばしされやすい**。手軽な入り口があるだけで着手率が変わる
- 必要書類の案内は毎回ほぼ同じ。一度作れば何度でも自動で送れる
- 依頼者にとってLINEはすでに使い慣れた道具。専用アプリやポータルにログインさせるより圧倒的に到達する
- 手続きが数か月に及ぶため、進捗をこちらから小まめに伝えられるだけで満足度が上がる
- 完了後も友だちとしてつながったままなので、次の相談・紹介の窓口が残る
エルたすでできること(司法書士事務所の使い方)
エルたすを使うと、事務所の受付業務は次のように自動化できます。
| やりたいこと | エルたすの機能 | 使い方 |
|---|---|---|
| 相談予約を24時間受けたい | 予約管理 | 面談枠・オンライン相談枠を公開し、ログイン不要のフォームで予約受付 |
| 面談の無断キャンセルを減らしたい | 予約リマインダ | 前日・当日朝に日時と場所、持ち物を自動送信 |
| 初回面談を実のあるものにしたい | 予約フォームの項目 | 相談内容(相続/不動産売買/会社設立/その他)・不動産の所在地・相続人の人数を事前に回収 |
| よくある質問に答えたい | 自動応答 | 「相談料」「相続登記の費用」「必要書類」「所要期間」「駐車場」に24時間自動返信 |
| 必要書類を確実に伝えたい | ステップ配信 | 受任後、書類の種類ごとに分けて段階的に案内。一度に全部送らないのがコツ |
| 書類の催促を自動化したい | ステップ配信・タグ | 「◯日経過しても未提出」の方にだけ、柔らかいリマインドを自動送信 |
| 進捗の問い合わせを減らしたい | メッセージ配信・個別トーク | 「申請しました」「完了しました」など節目で先回りして連絡 |
| 案件の種類別に案内したい | タグ・セグメント配信 | 「相続」「不動産」「商業登記」「債務整理」でタグ分けし、内容を出し分け |
| 提携先からの紹介を受けたい | QRコード・流入経路分析 | 提携先ごとに別のQRを配り、どこからの紹介が何件かを計測 |
| 案内文を書く時間がない | AIビルダー | 書類案内・進捗連絡の下書きをAIが自動生成(内容の確認は必ず司法書士が行う) |
LINEでやり取りするのは、予約・書類案内・進捗連絡といった手続き面に限定してください。個別具体的な法律判断や登記の可否の回答は、必ず面談または書面で、司法書士本人が行うのが原則です。自動応答には「個別のご相談は面談でお伺いします」と明記し、一般的な費用や流れの説明にとどめる設計にしてください。
必要書類は「一度に全部」送らない
相続登記の必要書類を一覧で渡すと、多くの方はその量を見た時点で止まります。被相続人の出生から死亡までの戸籍、相続人全員の戸籍、住民票の除票、固定資産評価証明書……。専門家には当たり前でも、はじめての人にはかなりの負荷です。
ステップ配信を使えば、順番に、小分けにして送れます。
| タイミング | 送る内容 |
|---|---|
| 受任直後 | まずは1つ目だけ。「被相続人の戸籍謄本の取り方」を市区町村の窓口の説明つきで |
| 3日後 | 2つ目。「相続人全員の戸籍」の範囲と取得方法 |
| 7日後 | 3つ目。「固定資産評価証明書」の取得先(市町村の資産税課) |
| 10日後(未提出の方のみ) | 「お困りの書類はありませんか?取得の代行も承れます」 |
「取得の代行も承れます」の一言は、依頼者の負担を減らすと同時に、事務所の受任範囲を広げる提案にもなります。
進捗連絡は「先回り」が最強のクレーム対策
依頼者が不安になるのは、進んでいないからではなく、進んでいるかどうかわからないからです。節目ごとに一言送るだけで、問い合わせの電話は目に見えて減ります。
- 「本日、法務局へ登記申請を行いました。完了予定は◯月◯日ごろです。」
- 「登記が完了しました。書類一式は◯日に郵送いたします。」
- 「◯◯様の戸籍を取り寄せ中です。役所からの返送に2週間ほどかかる見込みです。」
3つ目のような**「待っている」という報告**が、実はいちばん効きます。何も動いていないように見える期間こそ、伝える価値があります。
具体的な活用シナリオ(相談〜完了後まで)
| タイミング | 送る内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 友だち追加直後 | 事務所の紹介+対応業務+相談料+相談予約リンク | 「相談していいのか」の心理的ハードルを下げる |
| 予約完了直後 | 日時・場所・当日お持ちいただくもの(権利証・固定資産税の納税通知書など) | 初回面談の密度を上げる |
| 面談の前日 | リマインド+アクセス・駐車場 | 無断キャンセルを防ぐ |
| 面談後・未受任 | お見積りの控え+「ご不明点はいつでもどうぞ」 | 検討期間中の接点を保つ |
| 受任後 | 必要書類を小分けにして段階配信(前掲) | 手続きを止めない |
| 申請時 | 「申請しました/完了予定日」 | 不安を先回りで消す |
| 完了時 | 完了のご報告+書類の送付予定+今後の保管方法 | 満足度を確定させる |
| 完了1か月後 | 「登記後にやっておくとよいこと」(固定資産税の名義・預貯金の手続きなど) | 専門家としての信頼を積む |
| 完了6か月後 | 遺言・家族信託・生前対策のご案内 | 次の相談の入り口をつくる |
完了して終わり、にしない
司法書士の仕事は、一度きりで終わりやすい構造にあります。相続登記が済めば、その方から次の依頼が来るのは何年も先かもしれません。
しかし、友だちとしてつながったままであれば話は別です。ご自身の遺言を考えるとき、ご親族に相続が起きたとき、不動産を売るとき。「そういえばあの先生に聞いてみよう」と思い出してもらえる位置にいられます。半年に1回、制度改正や身近な手続きの豆知識を配信しておくだけで十分です。
提携先ごとの紹介経路を数字で見る
不動産会社、税理士、金融機関、保険代理店。紹介元ごとに別々のQRコードを配っておけば、「どの提携先から、月に何件の相談が来ているか」が数字でわかります。
感覚で「あの会社さんはよく紹介してくれる」と思っていても、実際に数えてみると違うことがよくあります。数字が見えれば、訪問すべき提携先の優先順位もはっきりします。
タグの付け方の例
| タグ | 配信するとき |
|---|---|
| 相続登記 | 期限・制度改正・登記後の手続きの案内 |
| 不動産売買・決済 | 住宅ローン関連、抵当権抹消の案内 |
| 商業登記(法人) | 役員変更の期限、本店移転、定款関連 |
| 相談のみ・未受任 | 費用改定・無料相談会の案内 |
| 完了済み(顧客) | 生前対策・遺言・家族信託の案内 |
| 提携先◯◯からの紹介 | 提携先ごとの対応状況の把握 |
まとめ
司法書士の価値は、正確な調査と、責任を持った申請にあります。折り返しの電話や、必要書類の説明の繰り返しに時間を取られるほど、その中核に使える時間は減っていきます。
エルたすは、24時間予約・リマインダ・ステップ配信・自動応答・タグ配信・流入経路の計測をまとめて使えるLINE運用ツールです。月額6,980円(税抜)から、初期費用は0円。相談者はログイン不要で予約できるので、高齢の依頼者にも案内しやすい設計です。有料プランは14日間無料で試せて、フリープランはカード登録も不要です。書類案内や進捗連絡の文面はAIが下書きを用意します(送信前の確認は必ず司法書士が行ってください)。
まずは相談予約フォームと必要書類の段階配信の2つから。止まっていた案件が動き出すだけでも、事務所のキャッシュフローは変わります。