動画制作の受注は、入口の質でほとんど決まります。
「動画を作りたいんですが、いくらくらいですか」——この一行のメールに、どう返しますか。用途も尺も納期も撮影の有無もわからないまま「ケースバイケースです」と返せば返信は止まり、いきなり概算を出せば安いほうへ流れます。かといって毎回1時間の打ち合わせを設定していたら、受注に至らない商談で1週間が溶けます。
一方、制作が動き出したあとは別の負担がやってきます。撮影日程の調整、ロケハンの確認、初稿の共有、修正依頼の受け取り。メールとチャットとクラウドストレージに散らばった連絡を、担当者が手作業でつなぎ続ける。制作会社の残業の少なくない部分が、この「連絡の運搬」です。
この記事では、動画制作会社・映像制作事務所がLINE公式アカウントを使って、問い合わせのふるい分け、ヒアリング、制作進行、そして納品後のリピート受注までを仕組みにする方法を紹介します。
動画制作会社が抱えがちな悩み
- 問い合わせに用途・予算・納期の情報がなく、返信のたびにヒアリングから始まる
- 予算感の合わない相談に時間を取られ、受注につながらない商談が積み上がる
- 見積りを出したあと返事が来ないまま放置され、追いかけるタイミングを逃す
- 撮影日程の調整が、先方の社内確認を挟んで何往復もする
- 修正依頼が「もう少し明るく」「テンポ良く」と抽象的で、タイムコードがないため何度もやり直す
- 納品して終わり。半年後の追加案件を他社に取られている
- 制作実績を発信していても、過去の取引先には届いていない
- 問い合わせフォーム経由の相談が、そもそも数が少ない
なぜ動画制作会社にLINEが向いているのか
BtoBの仕事にLINE?と思われるかもしれませんが、実務の相手は「会社」ではなく担当者個人です。
- 担当者の反応が速い。メールは社内の他の200通に埋もれますが、LINEは開かれます。日程調整の1往復が、丸一日から数分になります
- 問い合わせの心理的ハードルが低い。「フォームに会社名・部署・電話番号を入れる」より「LINEで聞いてみる」のほうが圧倒的に気軽で、相談数そのものが増えます
- 必要な情報を最初に聞ける。用途・尺・納期・予算帯・撮影の有無を、自動応答のテンプレで最初のメッセージに入れてもらえば、返信1通目から具体的な話ができます
- 写真・動画・URLをそのまま送れる。参考動画のURL、ロケ地の写真、ロゴデータの確認。制作の会話に必要なものがすべて1つのトーク上に残ります
- 検討期間が長い案件と相性が良い。予算取りが次期になる案件を、ステップ配信で自然に温め続けられます
- 地域の中小企業・店舗が主な取引先なら、なおさら効く。相手の担当者が社長本人であることも多く、電話よりLINEのほうが確実につながります
エルたすでできること(動画制作会社の使い方に落とすと)
エルたすはLINE公式アカウントに機能を足すツールです。動画制作会社では次の使い方が効きます。
| エルたすの機能 | 動画制作会社での使い方 |
|---|---|
| 自動応答 | 「料金の目安」「制作期間」「対応エリア」「撮影は自社か」「素材支給でも作れるか」「縦型ショート動画に対応しているか」に24時間自動で返信 |
| 回答フォーム | 用途・尺・納期・予算帯・撮影の有無・参考動画URLを最初に一括で回収。ヒアリングの1往復目を丸ごと省略 |
| 予約管理 | 無料相談・オンライン打ち合わせ・撮影日の日程調整を、担当者はログイン不要で24時間申込 |
| リマインダ | 打ち合わせ・ロケハン・撮影日の前日と当日に自動でお知らせ。当日の行き違いを防ぐ |
| リッチメニュー | 「相談する」「料金の目安」「制作実績を見る」「進行中の案件について」を常設 |
| ステップ配信 | 見積り提出後に、事例紹介→よくある不安への回答→「検討状況はいかがですか」と追客を自動化 |
| タグ/セグメント配信 | 「採用動画」「商品PR」「イベント記録」「SNS縦型」「既存顧客」で分け、関係のある事例だけを送る |
| クーポン・お客さまの声 | 継続契約の特典案内、納品後の感想・実績掲載許可の依頼に使う |
| 分析 | ホームページ・名刺QR・展示会・SNS、どこから相談が来ているかを計測 |
| AIビルダー | 「新しい制作実績の紹介文」「決算期前の企画提案配信」の下書きをAIが生成 |
入口で聞くべき5項目を、最初に全部もらう
動画制作の見積りに最低限必要なのは、次の5つです。これを回答フォームで最初に回収します。
| 項目 | 選択肢の例 |
|---|---|
| 用途 | 会社紹介/採用/商品・サービスPR/イベント記録/研修/SNS縦型 |
| 想定の尺 | 30秒以内/1〜3分/3〜10分/未定 |
| 希望納期 | 1か月以内/2〜3か月/時期未定 |
| ご予算の目安 | 〜30万円/30〜80万円/80〜200万円/200万円〜/相談したい |
| 撮影の有無 | 撮影あり/素材支給のみ/未定 |
さらに「参考にしたい動画のURLがあれば貼ってください」を添えると、トーンの認識合わせが最初の1通で済みます。
予算帯を選択式にすることに抵抗があるかもしれませんが、選択肢を出したほうが相談は増えます。相場がわからないから問い合わせられない、という人のほうがずっと多いからです。
制作進行の連絡をトーク1本にまとめる
案件が動き出したら、そのトークがそのまま進行管理になります。
| 工程 | LINEでやること |
|---|---|
| 企画・構成 | 構成案のPDFを送り、確認の返事をもらう |
| ロケハン・撮影準備 | 撮影場所の写真、当日の集合時間、必要な備品の確認 |
| 撮影前日・当日 | リマインダで自動通知。天候による判断もその場で共有 |
| 初稿共有 | プレビューURLを送付。修正は「時間指定+具体的に」でお願いする |
| 修正 | 「0:42のテロップを◯◯に」の形式で受け取る |
| 納品 | 納品データの受け渡し方法と、二次利用の範囲を確認 |
修正依頼の型を最初に伝えておくのは、地味ですが効果が大きい工夫です。
修正のご依頼は【時間(0:42)】+【どこを】+【どうしたいか】の形でお送りください。
この一文をテンプレに入れておくだけで、手戻りの回数が目に見えて減ります。
具体的な活用シナリオ
| タイミング | 送る内容 | 使う機能 |
|---|---|---|
| 友だち追加直後 | ごあいさつ+ヒアリングフォーム(用途・尺・納期・予算・撮影の有無) | 回答フォーム |
| 翌日 | 用途に合った制作実績を2〜3本+概算レンジ | セグメント配信 |
| 3日後 | 打ち合わせの日程調整(オンライン可) | 予約管理 |
| 見積り提出後3日 | 「ご不明点はありませんか」+よくある質問への回答 | ステップ配信 |
| 見積り提出後2週間 | 同業種の制作事例、費用の内訳の考え方 | ステップ配信 |
| 見積り提出後1か月 | 「次期のご予算取りのタイミングでまたご相談ください」と一言 | ステップ配信 |
| 受注後 | 撮影日・打ち合わせのリマインド、初稿共有、修正受付 | リマインダ/個別トーク |
| 納品直後 | 納品のご案内+実績掲載の可否確認 | 個別トーク |
| 納品1か月後 | 公開後の反応を伺う+活用の提案(切り抜き・縦型展開) | ステップ配信 |
| 納品3〜6か月後 | 新しい事例の紹介、シリーズ化・第2弾のご提案 | セグメント配信 |
| 年度末・期初 | 予算計画の時期に合わせた企画提案 | セグメント配信 |
動画制作は1本作って終わりではなく、シリーズ化・横展開する余地が大きい仕事です。1本の会社紹介動画は、採用版・サービス別・SNS縦型の切り抜きへと広がります。納品後もつながっていれば、その提案を自然に出せます。
発信で気をつけたいこと
- 具体的な金額を断定しない。「30秒の商品PRなら◯万円から」のようにレンジと条件を明示し、確定は見積りで。条件が変われば金額が変わることを必ず添える
- 実績の掲載は必ず許可を取る。取引先名・動画本編・撮影中の写真、いずれも書面での許可を確認してから発信する
- 効果の断定をしない。「この動画で問い合わせが◯倍」と書くなら、必ず出典と条件を明記する。根拠のない数字は書かない
- 相手の社内事情に踏み込みすぎない。決裁の遅れを催促するような配信は、BtoBでは逆効果です。「予算取りの時期に思い出してもらう」くらいの距離感が最適です
- 配信頻度は月1〜2回。BtoBの担当者にとって、有益なのは事例と考え方の共有です。案内ばかりだとブロックされます
まとめ
動画制作会社にとってLINEは、「BtoCのお店が使うもの」ではありません。問い合わせの入口を軽くして相談数を増やし、聞くべきことを最初に全部もらい、検討期間の長い案件を自動で温め続ける——受注構造そのものを整える道具です。
LINE公式アカウントにエルたすを足すと、
- 用途・尺・納期・予算・撮影の有無を、最初のメッセージで一括回収
- 料金や制作期間のよくある質問に24時間自動で返答
- 打ち合わせ・撮影日の日程調整を、担当者はログイン不要で24時間申込
- 見積り後の追客をステップ配信で自動化し、放置による失注を防ぐ
- 納品後のシリーズ化・横展開の提案までを自動で継続
ここまでを、月額6,980円(税抜)からまとめて動かせます。初期費用は0円、有料プランは14日間無料で試せます。フリープランはカード登録も不要です。配信文や提案シナリオの下書きはAIが生成するので、編集作業の合間に文面を考え込む必要もありません。
まずはヒアリングフォームをひとつ作るところから。「いくらですか」の一行から始まる往復が、初回返信で本題に入れるようになります。