クリニックの受付は、診療時間中ずっと電話が鳴っている場所です。予約の申し込み、時間変更、キャンセル、「今日は何時までですか」「今日は先生いますか」「予防接種は予約いりますか」——目の前に患者さんが並んでいるのに、受話器を置く暇がない。
一方で、患者さん側も困っています。電話が通じるのは診療時間だけ。仕事の合間や、子どもを寝かしつけたあとの夜に予約を取りたくても、その時間には誰も出ない。
この記事では、内科・小児科をはじめとするクリニックがLINE公式アカウントを使って、予約受付・来院前の連絡・再診や健診の案内といった「事務連絡」を仕組み化し、受付の手を空ける方法を紹介します。
※この記事で扱うのは、あくまで予約・案内といった事務連絡の効率化です。診療内容・症状の相談をLINE上で行うことは想定していません。
クリニックの受付がつまずきやすいこと
- 診療時間中、予約の電話対応で受付が埋まる。窓口の患者さんを待たせてしまう
- 時間外の予約希望を取りこぼす。夜間や休診日にかかってきた電話は、そのまま他院へ流れる
- 無断キャンセル・来院忘れで枠が空く。特に予約制の健診・予防接種で痛い
- 「今日は空いていますか」「何時までやっていますか」といった同じ質問への回答に毎日時間を取られる
- 臨時休診・診療時間の変更を知らせる手段がなく、来てから知る患者さんが出る
- インフルエンザ予防接種や健診の時期の案内が、院内の貼り紙とホームページ頼み
- 予防接種の2回目・3回目の間隔を患者さん任せにしていて、来院が抜ける
- 「そろそろ受診したほうがいい」時期の患者さんに、こちらから声をかける手段がない
なぜクリニックにLINEが向いているのか
- 患者さんの年齢層を問わずすでに入っているアプリ。新しいアプリのインストールや会員登録を求めずに済む
- 通知が届き、既読になりやすい。ハガキやメールに比べて臨時休診などの緊急連絡が伝わる
- 非同期でやりとりできる。受付は診療の合間にまとめて処理でき、患者さんは夜でも申し込める
- 子育て世帯(小児科)は日中に電話をかけにくい。LINEなら子どもが寝たあとに予約できる
- 予防接種・健診・定期受診など、「次にいつ来るか」が決まっている連絡が多く、予約配信と相性が良い
- 口頭で伝えた注意事項(絶食・持ち物・問診票)がトークに文章で残るので、聞き間違いが減る
エルたすでできること(クリニックでの使い方)
| やりたいこと | エルたすの機能 | 使い方 |
|---|---|---|
| 時間外の予約希望を拾いたい | 予約管理 | 24時間受付の予約フォームを設置。患者さんはログイン不要で申し込める |
| 受付の電話を減らしたい | 自動応答 | 「診療時間」「休診日」「駐車場」「初診の持ち物」「予防接種の予約要否」に24時間自動返信 |
| 無断キャンセルを減らしたい | 予約リマインダ | 前日夕方と当日朝に、日時・持ち物・受付場所を自動送信 |
| 来院前の準備を伝えたい | 予約リマインダ | 健診なら「前日21時以降は絶食」「保険証・受診券」などを予約内容ごとに自動で案内 |
| 臨時休診をすぐ伝えたい | メッセージ配信 | 友だち全員へ一斉配信。掲示だけより確実に届く |
| 予防接種の時期を案内したい | 予約配信・セグメント配信 | 「小児」「高齢」などのタグで対象者だけに、時期が来たら自動送信 |
| 接種の2回目を忘れさせない | ステップ配信 | 1回目の登録から◯週間後に「そろそろ2回目の時期です」を自動送信 |
| 健診・人間ドックを埋めたい | セグメント配信 | 昨年度受診者に、次年度の受付開始を自動で案内 |
| 院内の情報を常に出しておきたい | リッチメニュー | 「予約する」「診療時間」「アクセス」「初診の方へ」「休診情報」を画面下に常設 |
| どの案内が読まれたか知りたい | 分析 | 配信のクリック数・流入経路を計測し、案内の出し方を改善する |
| 案内文を毎回書けない | AIビルダー | 季節の注意喚起や健診案内の下書きをAIが自動生成。院の言葉に直して使う |
まず効くのは「予約」と「リマインダ」の2つ
いきなり全部やる必要はありません。クリニックで最初に効果が出るのは、次の2つです。
1つ目は、24時間受付の予約フォーム。 受付時間外にかかってきていた電話が、そのままフォームからの申し込みに置き換わります。受付は診療の合間に確認して確定を返すだけになり、窓口で患者さんを待たせる時間が減ります。
2つ目は、前日・当日のリマインダ。 予約を受けた時点で自動送信の予定が入るので、受付が何かをする必要はありません。無断キャンセルが減れば、その枠を別の患者さんに回せます。健診や予防接種のように枠が限られている診療ほど効きます。
具体的な活用シナリオ
① 初診から次の受診まで(一般外来)
| タイミング | 送る内容 |
|---|---|
| 友だち追加の直後 | 診療時間・休診日・アクセス・駐車場・初診の持ち物をまとめて自動送信 |
| 予約完了時 | 予約日時・受付場所・持ち物の確認 |
| 前日の夕方 | 「明日◯時のご予約です」+持ち物・注意事項 |
| 当日の朝 | 受付開始時刻と、混雑時の目安 |
| 受診の3日後 | 「その後の体調はいかがですか」+次回受診の目安と予約導線 |
② 小児科:予防接種のスケジュール
| タイミング | 送る内容 |
|---|---|
| 接種予約時 | 当日の持ち物(母子手帳・予診票・保険証)と体調不良時の連絡方法 |
| 前日 | 予約時間の確認と「発熱があれば無理せずご連絡ください」 |
| 接種の◯週間後 | 次回接種が可能になる時期のお知らせ+予約フォーム |
| 毎年秋 | インフルエンザ予防接種の受付開始を、小児タグの保護者へ配信 |
※接種間隔・対象年齢は制度やワクチンによって異なります。配信内容は必ず院の方針と最新の公的情報に合わせてください。
③ 健診・人間ドックの枠を埋める
| タイミング | 送る内容 |
|---|---|
| 受付開始の1か月前 | 「今年度の健診受付を開始します」+前年度受診者向けの優先案内 |
| 予約完了時 | 検査項目・所要時間・費用・当日の注意(絶食など) |
| 前日 | 「本日21時以降は飲食をお控えください」+持ち物 |
| 結果説明の時期 | 結果説明の来院予約フォームを送る |
運用で気をつけたいこと
- 症状の相談はLINEで受けない。トークの案内文と自動応答に「診療に関するご相談は診察時にお願いします」「急を要する場合はお電話を」と明記し、受付の運用ルールとして徹底する
- 個人の健康情報を配信に載せない。一斉配信・セグメント配信は「時期の案内」までにとどめ、個別の検査結果などは扱わない
- 配信は多くしすぎない。クリニックからの通知は「必要な連絡だけ届く」状態が信頼につながる。月1〜2回+必要な臨時連絡が目安
- 緊急時の導線は必ず電話。「体調が急変した場合は#7119や救急外来へ」といった案内をリッチメニューに置いておく
- 高齢の患者さんには電話・掲示も残す。LINEに一本化せず、既存の手段と併用する
まとめ
クリニックにおけるLINEの役割は、診療そのものを変えることではなく、診療の周りにある大量の事務連絡を引き受けることです。
- 時間外の予約希望を、電話を鳴らさずに受け取る
- 前日・当日のリマインダで、無断キャンセルと来院忘れを減らす
- 予防接種・健診・再診の「次のタイミング」を、こちらから自動で知らせる
- 臨時休診をその日のうちに全員へ届ける
これだけでも、受付が窓口の患者さんに向き合える時間はかなり増えます。
エルたすは、予約管理・リマインダ・自動応答・ステップ配信・セグメント配信・リッチメニュー・分析を、月額6,980円(税抜)からまとめて使えるLINE運用ツールです。初期費用は0円、有料プランは14日間無料で試せます。フリープランはカード登録なしで始められ、患者さんの側はアプリのインストールもログインも不要で予約できます。案内文の下書きはAIビルダーが作るので、書く時間が取れない院でも運用を続けられます。
まずは予約フォームとリマインダの2つだけを作って、受付の電話がどれだけ減るかを確かめてみてください。